あなたの肌に良いことをわかりやすく伝える副院長のコラム

re-Beauについて【2】

前回に続いて、当院で使用しているre-Beau(レビュー)という画像撮影機器に関して述べたいと思います。レビューを使うと、お顔のシミ、しわ、毛穴、明るさ等に関して数字をもって客観的に示されます。

 

 まずシミに関しては、20代から40代にかけて急激に増加したのち、緩やかに加齢に伴って増加していることが分かります。また出来たシミの濃さも40代以降に濃くなっていくことも分かりました。画像を分析すると、30代まではうすくぼんやりとした細かい色素斑が全体に散らばっていますが、40代以降では両ほほあるいはこめかみを中心にくっきりと濃いシミが目立つようになります。一口に「シミ」といっても、起きていることも対処の仕方も違うことがこのことからもよくわかると思います。レビューに搭載されている解析ソフトで健常部の濃さという項目で示される「地色の白さ」も30代を過ぎてから急速に失われていくことが分かりました。また紫外線や化粧品によるダメージの蓄積が関係しているのではないかとおもいますが、いずれにしても30代を過ぎてからは早めにお手入れを見直すことが必要であると思いました。この点に関しては次回以降で詳しく述べたいと思います。

 

 次に、シワに関しては20代から50代まではあまり変化がないのですが、60代を過ぎると急にふえていきます。

 

 毛穴の数は20代で最も少ない一方で30代に入ると急激に増加し、40代、50代でいったん緩やかに減少していくのですが、60代でまたグンと上昇します。海外の研究では毛穴の数に大きな影響を与える因子として、脂腺の活動性と皮膚の弾力低下が挙げられています(Hameed A. et al. J Cosmet Dermatol. 2019: 18; 1968-1974)。30代では、妊娠・出産を経てのホルモンの分泌の変化によって皮脂の分泌が活発になることが、また60代では前述の通りシワが増えることが毛穴の数に影響しているではないかと推測しています。

 

 最後に皮膚の明るさですが、みなさんが感じられる「くすみ」の対義語として考えています。この項目に関しては年代別に一定の傾向は示しませんでしたが、毛穴の数が多い人ほど低下する傾向が明らかでした。お肌において毛穴は光を乱反射させる要素となることから、まるできれいな鏡面であったガラスが、すりガラスに加工されるようにお肌の透明度を損なっていることが想像されます。30代からの毛穴の対処がくすみを予防するのにとても大事なことがわかります。

 

 次回はこれらの数字が治療によってどのように変化していくのかについて述べたいと思います。

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