あなたの肌に良いことをわかりやすく伝える副院長のコラム

ProfoundMatrixのサブレイティブについて

今回は当クリニックで導入したProfound Matrix®のsublative(サブレイティブ)についてのお話をします。

 

 年齢を問わず多くの方が悩まれるニキビですが、毛穴で炎症を起こす菌は、その炎症が収まった後に、表皮には色素沈着を残し、真皮に存在するコラーゲンにも大きなダメージを残します。そのダメージによって皮膚の表面に凹凸ができてしまい、ニキビ跡として残ることになります。

 

 ニキビ跡の治療は、一般的な内服や外用ではなかなか治らないのが現状です。これまでは、主に表皮を治療する目的でケミカルピーリングや炭酸ガスレーザなどの治療が行われてきました。また、真皮のコラーゲンに働きかける目的でYAGレーザーなどが使われてきましたが、効き目には個人差があり、ダウンタイムが長引いたり、効果を実感されるまで長くかかるものでした。

 

 私たちのクリニックで、北海道ではじめて導入した最新の高周波治療器Profound Matrix®には用途に応じて3種類のアプリケーターを使い分けることができます。そのうちSublativeアプリケーターは、施術時には微細な針を使いラジオ波(RF)を細かい点状(フラクショナル)に照射することで、表皮への熱ダメージを最小限にしながら真皮への熱作用を強力に及ぼして新しいコラーゲンとエラスチンの再生を促すことができます。RFによるエネルギーが円錐状に形成されるため、熱エネルギーを表皮への熱ダメージを最小限に抑え、 真皮へ効果的な蒸散作用を促すことで、表皮にも真皮にも効果があります。 フラクショナルRFはレーザーと異なり、色素選択性がありません。色素選択性がないということは、メラニンや血管に影響されず組織を加熱することができるため、しみや赤みがあってもその影響を受けず施術した部位全体にまんべんなく効果があります。またレーザー治療と同時に、気になるところだけに部分的なスポット治療も可能です。

 

 最初にRe-beau(高精細肌画像診断機)で治療時の肌の状態を記録し、医師の診察のもと治療計画を立てます。治療の大まかなスケジュールは一か月に一回程度を3~5回おこないます。真皮の線維芽細胞を刺激してコラーゲンの再生を促す治療ですので3か月目くらいから効果が実感され、その効果は持続します(J clin Aesthet Dermatol. 2017; 10:12-23)。

 

 Sublativeの施術は表面に麻酔クリームを塗ってからおこないますが、痛みを感じやすい方や痛みにご不安がある方はリラックス麻酔(笑気麻酔)の併用をおすすめします。

頬全体のニキビ跡に白いペンでマーキングをしてから施術します

顔全体のレーザー照射をした後に、ニキビ瘢痕にだけマーキングしてスポット照射もできます

鼻専用チップで鼻の黒ずみや毛穴の開きの治療もできます